TWの冒険者ソウシ(c02860)のプレイング置き場。
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プロフィール
HN:
ソウシ
性別:
女性
自己紹介:
・愛されたがりのマイペース魔獣戦士
・リツ(a19690)食虫植物万歳系肉食朝顔ドリアッド
・サズヤ(a22557)まったり休職中の牛スト忍び→TW4にてぼんやり中
・リツ(a19690)食虫植物万歳系肉食朝顔ドリアッド
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BGM Cocco「ウナイ」
よく晴れた星空の下、真っ暗な森の中を、彼と彼女は歩いていた。
「ふぁああ・・・ねぇ父さん。こんな夜中に外出たら、母さん怒ると思うの」
「大丈夫、父さんとリツが内緒にしてれば、誰にもばれないよ。それより、もう少し頑張れるかい?」
ランプを持つ手とは逆の手で、彼は小さな娘の手を引く。
「眠いけど、がんばる・・・。でもそれより、母さん、怒ったら怖いよねぇ」
「あー・・・まぁ、そうだね」
喧嘩すると母が父に笑顔で包丁を投げつけるのは、もう見慣れてしまったけれど、
父親の命の危険が、やっぱり少々心配な彼女。
見上げるとそれを思い出しているのか、すこしひきつっているがやっぱりいつもの表情をした彼。
「ばれなければ、大丈夫だよ」
よく晴れた星空の下、真っ暗な森の中を、彼と彼女は歩いていた。
「ふぁああ・・・ねぇ父さん。こんな夜中に外出たら、母さん怒ると思うの」
「大丈夫、父さんとリツが内緒にしてれば、誰にもばれないよ。それより、もう少し頑張れるかい?」
ランプを持つ手とは逆の手で、彼は小さな娘の手を引く。
「眠いけど、がんばる・・・。でもそれより、母さん、怒ったら怖いよねぇ」
「あー・・・まぁ、そうだね」
喧嘩すると母が父に笑顔で包丁を投げつけるのは、もう見慣れてしまったけれど、
父親の命の危険が、やっぱり少々心配な彼女。
見上げるとそれを思い出しているのか、すこしひきつっているがやっぱりいつもの表情をした彼。
「ばれなければ、大丈夫だよ」
「どうだい?此処には、いつかリツを連れてきたくてね」
「う、うはー・・・きれい。すっごく、きれい」
花畑と化している高い崖から見下ろした広がる海には、空の月が反射している。
上を見てごらんと、言われて見上げれば、海が反射したような天の川。
「ここはね、父さんが母さんにプロポーズした場所なんだよ?」
「うは!ロマンチック!」
「そうだろ?その頃の母さんは今よりちょっと痩せてたけど、それ以外は変わらず綺麗でやさしい人だったよ」
近くて遠いその頃を思い出して、彼は微笑みを更に増やす。
思い出すたび幸せが形として見えている「今」は、あの出会いなくしては、なかったこと。
「ねぇ、父さん」
「・・・ん?」
ふいの彼女の質問に、ふっと意識を戻す。
「父さんと母さんが会わなかったら、リツは居なかったよねぇ」
「そうだね」
「今思ったんだけど、それって、すごいことだと思うの」
「・・・そうだね、リツは頭がいいよ」
彼はしゃがんで、小さな彼女に視線を合わせてにこりと笑う。
運命だとか奇跡だとかの言葉は必要なくて、ただ当たり前なようで、実は気がつかなかったりすること。
「それにね、リツが生まれた今日っていうのは、プロポーズした日の一年後、なんだよ」
「・・・」
「此処にリツを連れてきたってことは、皆に内緒だよ?」
「母さんにも?お祖母ちゃんやお祖父ちゃんにも?」
「そう、皆。恥ずかしいからね」
まだ誕生日は、終わっていないから。
「生まれてきてくれて、ありがとう」
次の朝、子どもから少女に成長した彼女が見たのは、
やっぱり包丁を投げつける母と、その攻撃をよけながら謝る父の姿だったりする。
「う、うはー・・・きれい。すっごく、きれい」
花畑と化している高い崖から見下ろした広がる海には、空の月が反射している。
上を見てごらんと、言われて見上げれば、海が反射したような天の川。
「ここはね、父さんが母さんにプロポーズした場所なんだよ?」
「うは!ロマンチック!」
「そうだろ?その頃の母さんは今よりちょっと痩せてたけど、それ以外は変わらず綺麗でやさしい人だったよ」
近くて遠いその頃を思い出して、彼は微笑みを更に増やす。
思い出すたび幸せが形として見えている「今」は、あの出会いなくしては、なかったこと。
「ねぇ、父さん」
「・・・ん?」
ふいの彼女の質問に、ふっと意識を戻す。
「父さんと母さんが会わなかったら、リツは居なかったよねぇ」
「そうだね」
「今思ったんだけど、それって、すごいことだと思うの」
「・・・そうだね、リツは頭がいいよ」
彼はしゃがんで、小さな彼女に視線を合わせてにこりと笑う。
運命だとか奇跡だとかの言葉は必要なくて、ただ当たり前なようで、実は気がつかなかったりすること。
「それにね、リツが生まれた今日っていうのは、プロポーズした日の一年後、なんだよ」
「・・・」
「此処にリツを連れてきたってことは、皆に内緒だよ?」
「母さんにも?お祖母ちゃんやお祖父ちゃんにも?」
「そう、皆。恥ずかしいからね」
まだ誕生日は、終わっていないから。
「生まれてきてくれて、ありがとう」
次の朝、子どもから少女に成長した彼女が見たのは、
やっぱり包丁を投げつける母と、その攻撃をよけながら謝る父の姿だったりする。
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